「肋骨の後傾と腰痛について」

目次

<肋骨の後傾とは?>

言葉の通り肋骨が後ろに傾いてしまう事を指します。
イメージし易いものだと「スウェイバック姿勢」などがそのタイプとしておおいですね。
スウェイバック姿勢では胸骨(身体の前にある胸の骨)が凹んでいる事や上部にかけて潰れてしまっている方が少なくありません。
当スタジオにお越しいただく方の多くもこの姿勢になってしまっているケースが非常に多いです。
デスクワークや長時間スマートフォンを触れている人にも多い印象です。

<身体の中ではどんな変化が起きている>

ここではざっくりと上半身と下半身にわけて考えていきたいと思います。

・上半身

上半身では頸椎・胸椎のカーブが減少しストレートネックの状態となります。背中周りの緊張が高くなり上部肋骨の動きも徐々に少なくなってきます。呼吸が慢性的に定着してくると下部肋骨の働きが優先的に働きやすくなるため、胸椎のカーブが下部から出現してきてしまいます。さらに上部肋骨の動きは乏しくなり首の緊張を高めてしまいます。
徐々にその影響は肩の動きにも影響し、巻き肩や四十肩、五十肩などの原因にもなります。

・下半身

上半身からの影響が派生してくるケースが多い印象です。前述した「カーブの出現が下に移る」事が生じてしまう事で腰椎のカーブも減少します。そうなると必然的に骨盤の中心となる仙骨や間を挟む寛骨といった骨も上からのストレスを強く受けてしまい、身体重心の位置も下方へと向きやすくなります。

この状況が中長期に続くことで股関節や膝がストレスに耐え切れず、変形性の関節症が発症してしまう一因にもなります。

<腰痛との関連性について>

そもそも背骨に彎曲がある目的として「ストレスの分散」があります。背骨の間にある椎間板がクッションとしての働きをもち、背骨彎曲が生まれる事でその重力などの圧縮ストレスから逃すことで私たちの身体はしなやかに動くとされています。

肋骨の後傾が生じるケースでは「下部肋骨の動きが活発」となる事により、胸腰部にかけて後方へのカーブが強まると共に、上半身の重さが腰に乗っかる事で、腰に強い圧縮を受けた状態となります。加えて、その圧縮ストレスを逃がせない事で腰回りの痛みを引き起こしてしまうのです。

<まず何から始めるべき?>

「背骨とそれらに付随する部位をしっかり動かす事です」

一概にこれだけ、という事はありませんが、背骨などの身体軸となる骨格からの介入は必要不可欠となります。ここの動きや柔軟性が得られない限りは痛みと付き合いは「ずっと続く」ものと捉えてもらっても構いません。

軸骨格の動きが変われば並行して呼吸パターンにも変化が得られてきます。呼吸は自律神経との結びつきが深い為、内臓機能や心因ストレスにも寄与します。そうなれば、全身的に出てしまっていた無駄な緊張は緩和されてきます。

今回は背骨の柔軟体操の基礎を紹介していきます!

<ボディメイクにも大きく関わる?>

 これはボディメイクの分野とも深い結びつきがあり、背骨の彎曲が得られてくると仙骨の向きも修正され「ヒップアップ効果」や「脚痩せ」が期待できます。さらに胸椎のカーブも修正されることで肋骨が前傾方向に作用し「くびれ」や「デコルテ」がくっきりするといった効果も期待することが出来ます。

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